
恋ばか
第35章 ~おまけ2~
「なんで!? こんなに可愛いのに!!」
「いや…」
それを話すとなぁ…
「留架は、昔…」
「うわぁ!!」
言わなくていいって!!
「犬に襲われたことがあるんだよ。」
「襲われた?」
「………………」
はい。 そうなんです。
小さい頃…と言っても、小学校四年生くらいの時だが、俺は犬に襲われたことがある。
「それ以来怖くなったの?」
「うん…まあ…」
襲われたって、普通の意味じゃないんだよな。
「まあ、犬に攻められれば、犬嫌いになるよな。」
「境!!」
そう。
俺の場合、発情した犬に襲われたのだ。
つまり、服をびりびりに破かれたり…あそこを舐められたりしたわけで…
「身体中犬に舐め回されて、最後には泣き出してたよな。」
「うるさいっ!!」
恥ずかしいから思い出したくなかったのに…
「しかも、犬種はジャーマンシェパード。」
「え゛!?」
うんうん。
だから、今目の前にいるカインが怖くて仕方ない。
