テキストサイズ

恋ばか

第35章 ~おまけ2~

「…………」

「……亮?」

どうしたんだろう。

亮が黙りこんでしまった。

「その犬…許せないな…」

「は?」

犬?

「留架の純粋な体を舐め回すなんて…」

「あの…思考大丈夫?」

今突っ込むところ、そこかよ。

「だって、うらやましいでしょ!!」

「………は?」

今…俺の恋人はなんて言った?

気のせい? 幻聴?

「なにも知らない純粋な体を、自分の好きなように舐め回すだなんて、うらやましいにも程があるよ!!」

「…………」

うわ…こいつ、殺したい。

「………」

やっぱり、アメリカに帰ろう。

そう思って、携帯を取ろうとポケットを探る。

「……あれ?」

ない。

おかしいな。

「留架、どうした?」

「ん…携帯がない…」

辺りを見回しながら、服のポケットをチェックしていく。

ないな…

「ぅ…わっ!!」

突然、手に濡れた物が触れた。

驚いてそちらを見ると、カインの姿が。

今触れたのは、カインの鼻か…

「あっ!!」

そして、その口には俺の携帯が。

「ありがとう。」

「ワン!!」

頭のいい子だな。

ちょっと可愛いかも。

「………お手。」

「ワン!!」

手を出すと、カインはちゃんとお手をした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ