
恋ばか
第35章 ~おまけ2~
「もう、やらないといけないことは終わった?」
「うーん…」
なんだろ。
なんか大事なことを忘れてる気が…
「ああー!!」
「「!?」」
すっごい大事なこと、忘れてた!!
「「なに!?」」
うわ~…やっちゃった…
「鏡夜返してもらうの、忘れた…」
「「あ…」」
鏡夜の肩に乗ったままだ。
どうしよう。
「クーン…」
「え?」
突然聞こえた犬の声。
「あ、そうだ。 留架に紹介するの忘れてた。」
亮が扉を開けると、一匹の犬が部屋に入ってきた。
うわ…でか。
「鏡夜!!」
「にゃ~…」
そして、その口には鏡夜がくわえられていた。
「ごめんね、大丈夫?」
「にゃ~…」
半泣きの鏡夜は、俺の姿を確認すると、飛び付いてきた。
「いい子だな、カイン。」
「ワン!!」
カインと呼ばれた犬…おそらくジャーマンシェパードは、嬉しそうに尻尾を振っている。
「亮…この子は?」
「カインっていうんだ。 すごいいい子だよ。」
っていうか、嫌がらせ?
俺…
「留架って、犬嫌いだよな。」
「うん。」
「え゛っ…!?」
犬には嫌な思い出が…
