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恋ばか

第35章 ~おまけ2~

「お前…また変なこと考えてるだろ。」

「考えてないって。」

っていうか、俺がいつ変なこと考えたんだよ。

「あ、そうだ。」

先生で思い出した。

「三神、あれは終わった?」

「はい。 既に手続きは済ませました。 今車で移動させるところです。」

さすが。

仕事が早い。

「鏡夜、言い忘れてたことがあった。」

「??」

すっかり忘れてた。

「明日から、望さんの担当医、鏡夜ね。」

「は!?」

もう…一回で理解してよ。

「だから…明日から、望さんのた…」

「いや、それはわかったから。」

あれ? 違うの?

「なんで急にそんなことになってるんだよ。」

「ん? 鏡夜の逃げ道塞ぐため。」

「…………」

にっこり笑ってそう言うと、鏡夜は大きくため息をついた。

「それはそうと…あと二十分くらいで望さん、うちの病院に来るんじゃない?」

「え!?」

望さんが入院していた病院から、うちの病院までそんなに遠くない。

「会いに行ってくれば? こっちに帰ってきてから、会ってないんでしょ?」

「あぁ…悪いな。」

鏡夜と一緒に部屋を出て、待機していた使用人に声をかける。

「鏡夜のこと、病院まで送ってあげて。」

「かしこまりました。」

鏡夜の背中が見えなくなるまで見送ると、部屋に戻った。

「ふぅ…」

「お疲れ。」

ソファに座り、息をつく。

ちょっと緊張したな。

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