
恋ばか
第35章 ~おまけ2~
「そういえば…」
「ん?」
境の言葉になにか思い出したのか、亮は俺のことをじーっと見てきた。
「なんで俺に連絡くれなかったの?
春架君に聞いたら、留架に直接聞けって。」
春架~…亮に話したな…
「で、どうして?
春架君は、留架にも理由があるって…」
「いや、それは…その…っ…」
みんなの前で言えないっての!!
「留架?」
「え…っと…」
恥ずかしすぎる…どうしよう…
「待たせたなー。」
「…………///」
最高のタイミングで、春架と空が戻ってきた。
た、助かった…
「兄ちゃ~ん!!」
「のわっ!?」
俺の姿を見るなり、春架が半泣きで抱きついてきた。
「うぅ~…」
「よしよし…」
春架を慰めていると、境と目が合った。
((春架も大変だな…))
二人同時にため息をつく。
「空…」
「ん?」
にっこり笑いながら空に声をかける。
「俺、言ったよね? 春架を泣かせたら許さないって。」
「…………」
「留架、顔がマジだぞ。」
いや、マジだから。
俺にとって、春架はすべてだ。
「兄ちゃ~ん…」
「ん?」
鏡夜に慰められながら、春架は顔を上げた。
涙目で可愛い。
