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恋ばか

第35章 ~おまけ2~


「っ…ダメだ!!!」

「!!?」

急に、後ろから抱きしめられた。

「りょ…」

「俺はもう、留架を離さないって決めたんだよ!!」

その言葉を聞いた瞬間、俺の顔はほころんだ。

「この三年間…俺にとって、留架がどれだけ大切な存在か思い知った。」

俺を抱きしめる亮の手は震えていて…

「だから俺は、留架が嫌がっても一生離さないって決め…」

「亮…」

その声は、すごく悲しそうだった。

「っ!?」

「ありがとう。」

振り返って短いキスをすると、亮は固まってしまった。

「俺も、ずっと亮と一緒にいたい。」

「留架…」

俺の言葉を聞いた亮は、心配そうに尋ねてきた。

「じゃあ、アメリカには…」

「行かないよ。」

これ以上離れていたら、俺が耐えられなくなってしまう。

「あれ、全部嘘なんだ。」

「え…?」

全てが嘘だと伝えると、亮は驚いて俺を見た。

「ごめんね? 俺、確かめたかったんだ。」

「なにを?」

亮の目を、しっかり見つめる。

「亮の気持ち。」

「??」

手を、俺を抱きしめている亮の手に重ねた。

「この三年間亮と離れて、俺も亮の大切さを思い知った。
俺は、亮がいないと生きていけないって。

でも、亮も同じ気持ちでいてくれてるか、不安だった。

一生俺と一緒にいてくれるのか。

もし、一時的な感情だったらどうしようって…」

「…留架…」

正直な気持ちを言うと、亮は頬を赤らめた。

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