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恋ばか

第35章 ~おまけ2~


「さっきも言ったけど、俺が亮さんのこと好きだったのは本当。

でも、一方通行の気持ちのままエッチするのは、なんか違うって思った。

お互いが好きだからこそ、そう言うのはするべきだと思ってたから。」

じゃあ…それならなんで空と…

「空さんとは、本当のところやけくそだったのかも。

最初はそう思ってた。

だけど、今になって思うと、俺が空さんに一目惚れしたからだと思う。」

春架が空に一目惚れ? 一体いつ…

「いつしたのかって顔してるね。」

俺の顔を見て、春架は笑った。

「兄ちゃんと空さんが付き合ってた頃は、別に何とも思ってなかったよ。
むしろ、怖かった。

兄ちゃんのことを脅してたりしてたしね。」

「なんで知ってるの?」そう聞こうとしてやめた。

お祖父様から聞いたんだろ。

「でも、兄ちゃんがアメリカに行ったあの日、落ち込んでる俺を、空さんは優しく笑って励ましてくれたんだ。」

空がそんなことをしていたなんて、知らなかった。

「兄ちゃんが乗る飛行機を見て悲しそうに笑う空さんは、すごくきれいだった。

あの場で不謹慎だとは思ったけど、俺はその笑顔に心を奪われた。」

俺が初めて亮の笑顔を見た時のように…

「その時、思ったんだ。」

春架も無意識のうちに空に一目惚れしたのか。

「この人は、俺の運命の人なんだってね。」

チラッと空を見ると、顔を赤らめてうつむいていた。

「だから、空さんならいいかなって思ったんだ。」

そりゃあ、こんな大告白されたら赤くなるよな…うん。

「空さん?」

それに気付いたのか、春架が空の顔を覗き込んだ。

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