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恋ばか

第35章 ~おまけ2~

「ま、仲直りしてくれてよかった。」

ほんと、あの時はどうなるかと…

「にゃ!!」

「あ゛ー!! 取られた…」

その声に振り返ると、境が悔しそうにうなだれていた。

「そんな本気でやらなくても…」

「にゃ~にゃ~」

まぁ…鏡夜が楽しそうだからいいか。

「あ、そうだ。」

「?」

春架が何かを思い出したらしく、そう呟くと、元の席に戻ってきた。

「俺、兄ちゃんに話さなきゃいけないことがあったんだ。」

俺に話?

「うん…あのさ、兄ちゃんが事故に遭った日のこと覚えてるよね?」

「え?」

急になにを言い出すんだ?

「覚えてるけど…」

忘れるはずがない。

亮が春架を抱いた日のことを…

「あの日、俺と亮さん裸だったでしょ?」

春架はなにが言いたいんだ?

「実は…その…抱かれてなかったんだよ…ね…」

「「はぁ!!?」」

部屋にいた全員が驚きの声を上げる。

「亮さんのこと好きだったのは本当だけど…エッチはしてないよ。」

衝撃の告白に、しばらくなにも言えなかった。

「睡眠薬を飲ませて、服を脱がしただけだったんだ。」

睡眠薬?

「…で、さらに言うと、亮さんと付き合ってる間一回も寝てないよ。」

「………」

頭がついて行けなくなってきた。

「つまり、春架の初めての相手は…」

「空さん。」

まじか…

「っていうのが、俺の話したかったこと。」

「………」

今世紀最大の告白だな。

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