
恋ばか
第31章 ~おまけ~
「ぅ゛…」
翌朝…目が覚めると同時に、体に違和感を覚えた。
「い゛っ…」
昨晩、空さんに好き勝手やられたせいか、腰がものすごく痛い。
「水…」
さらに、声も枯れて出ない。
「ん…」
隣には、気持ちよさそうに眠る空さん。
(こっちの気も知らないで…)
痛む腰を押えながら、俺はゆっくりと立ち上がり、服を着た。
「誰かいるかな…?」
自分の服を着ると、部屋を出た。
(腰が…)
思ったよりも腰の状態が悪く、壁を伝って歩くのがやっとだ。
「うわっ!!」
途中で足を滑らせ、転びそうになる。
「おっと。」
が、誰かに助けられた。
「大丈夫か、春架。」
「ぁ…」
それは大好きな人で…
「空さん…」
空さんの腕を借りながら、体制を立て直す。
「おはよう…ございます。」
「うわ、ひどい声。」
誰のせいですか!!
「どうした? 起きたらいないから驚いたぞ?」
「あの…」
出ない声を絞り出す。
「水を…」
「あぁ。」
俺の言葉に、空さんは納得したように頷いた。
「じゃあ、飯食いに食堂行くか?」
「え?」
何でご飯?
「水も飲めるし。」
そうかもしれませんが…
「よし、行くぞ。」
「え??」
空さんはそう決めると、俺を抱き上げた。
「っ!?」
「腰、つらいだろ? 俺が運んでやる。」
「っ…」
優しい声で言われたら、断れない。
