
恋ばか
第31章 ~おまけ~
「なに食いたい?」
「……なんでも。」
空さんの首に腕を回しながらそう答える。
「そうか。」
俺に負担をかけないように、空さんはゆっくりと歩き始めた。
「「…………」」
食堂に着き、席についても会話はない。
「お待たせしました。」
「ありがとうございます。」
うわ…おいしそう。
「ぐ~…」
目の前に出された料理を見たら、俺のお腹が鳴った。
「…っ…///」
「食べるか。」
顔を赤くすると、空さんは笑ってそう言った。
「いただきます。」
「……いただきます。」
朝食を食べながら、空さんに質問する。
「あの…空さんは…」
「ん?」
ずっと疑問に思っていた。
「俺の好きな人、誰だと思ってたんですか?」
俺の質問に、空さんはすぐ答えてくれた。
「結崎。」
「え!?」
ユイの名前が出てきたことに驚いた。
「だって、ユイには真依ちゃんが…」
「知ってる。」
知ってたならなんで…
「お前が誰を好きになろうと、俺はなにも言えなかった。」
「………」
重い空気が流れる。
「お前こそ、なんで俺と木原が付き合ってると思った?」
「…それは…」
食事する手を止め、口を開いた。
「クラスの奴に聞いて…」
「クラスの奴?」
空さんの言葉に頷く。
「その後屋上でユイに慰めてもらってたら、帰りに…」
木原先輩と腕を組んだ空さんに会った。
「二人で一緒にいるのを見たから…」
「それで?」
俺が頷くと、空さんはため息をついた。
「木原の仕業だな。」
「え?」
「木原がお前のクラスの奴に頼んだんだろ。」
でも…あの時はまだ…
