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トライデント

第5章 強きゆえに…


ハーデス「俺は剣術もできて人を守ってあげられるような騎士を目指していた。」





ゲオルグ「普段のお前なら、それに近い男だ。」





ハーデスは首を横に振った。




ハーデス「違う…。記憶が俺のそれを否定するんだ。俺は、殺戮の戦士になりたがっている。」




ゲオルグ「……。」





ゲオルグは、かける言葉がなかった。




ハーデス「俺は、怖いんだ。記憶が戻ればどうなるか、俺は今の俺を完全になくしてしまう気がする。」





ゲオルグ「ふむ、…。ペルセポネー、だっけ?そいつは一体どんなヤツなんだ?」






ハーデスは頭を抱えた。



ハーデス「わかんねー、だがめちゃくちゃ残酷なやつだ。俺には分かる。アイツはこの世に蔓延る邪悪そのものの形だと。」




ゲオルグはそれ以上ハーデスに聞くのをやめた。

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