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放課後は図書室で

第15章 それでも好きな場所に

「それじゃ、俺、連れがいるから…、ごめんね。またね。」


「はい。お疲れさまでした。」


私が混乱しているうちに、先輩はそう言って行ってしまった。

紗耶香の言葉に慌てて私も頭を下げた。

頭を戻して先輩の背中を視線で追いかけると、ホームの少し離れたところで友達と合流した先輩は楽しそうに話をしていた。


「ちょっと!…なんか、凄くない?他人事ながらドキドキしちゃうんだけど…。」


紗耶香も先輩の方をちらちらと見ながら、興奮気味に言った。

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