
同居人
第5章 それぞれの相手
な~んて
また妄想を…。
私、もう帰りたいな。
…優に謝りたい。
「藤堂さん、お客様です」
「え、あ、はい」
こんな気持ちの時に
お話ちゃんとできるか心配だよ…
「あちらでお待ちになられてます」
「はい。ありがとうございます」
私はテーブルに
向かった。
「お待たせしてすいません。藤堂です」
「全然待ってないです、大好きなあなたのためならいくらでも待てます」
ちょっと…
何々?何この人
言ってんのよ!!
「お客様…あ」
「来てみた」
愛らしい顔で
見てきたのは
「…優」
「たまにはサプライズも良いかな、って」
「もぅ…びっくりした…」
優はニコニコ
笑っている
