
同居人
第5章 それぞれの相手
「会いたかったよ…」
「そっちが出て行ったくせに…」
こんな時くらい
素直になりたいのに
思ってることを
ちゃんと言えない私。
「うん。ごめん…。俺、なーちゃん泣かせちゃってまじだめ男だ…」
「な…泣いてなんかないよっ」
「だって眼赤いし顔も腫れてる」
「腫れてないっ」
「腫れてる…今もまだ腫れてるよ?」
そう言って私の頬を
舐めてきた。
「や…やだっ…人前でこんなことしないでよ!!」
「だってなーちゃんが可愛くて我慢できない」
「我慢してっ」
「…本当はここで押し倒してやりたいくらいだよ?」
「だめですっ」
「じゃあ仕事終わってから一緒に遊びにいこ?」
「ちゃんと迎えに来てくれる?」
