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恋は甘い香りと共に

第1章 はじまり




ガバッと立ち上がって裏口に戻ろうとしたときに何か引っかかりを感じた。


振り返ると中村翔がYシャツの袖を引っ張っている。



「…な、なに?」


「名前」


「は?」


「俺の名前、ちゃんと呼んで」



…なんで、


そんな真剣な目をしているの?


その手を振り払うことも出来なくて彼の名前を口にした。



「中村君」




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