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恋は甘い香りと共に

第1章 はじまり




私はその一歩目でバランスを崩した。


「わ」


足の支えを片方失ってしまった体は不安定になりそのまま後方へと倒れていく。


伸ばした手はただ空をつかみ。


衝撃を覚悟した刹那。


「っ…」



え。



何が起きた?



重力に逆らって起き上がった体と、手首に感じる力。


背中にまわる温かい手。



目の前には生身の肌。



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