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恋は甘い香りと共に

第1章 はじまり



なにかボソッと呟いたみたいだがうまく聞き取れなかった。


「ん?何か言った?」


「…いや別に」


あーまた会話が途切れてしまった…。


話しにくいなあ。


「コーヒー、本当にごめん」


「…もういいよ。お前は悪くないだろ」


「熱かったよね」


肌の赤みを眺める。


「…大丈夫だって」


「あっ!そうだ薬!ここら辺に無かったかな…」


救急箱があったはず。


そう思って一歩前に踏み出した。


その先に油が数滴垂れていたのは偶然だったのか。


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