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恋は甘い香りと共に

第1章 はじまり




母の顔が明らかにほっとしたような表情になる。


「誠に申し訳ありませんでした。うちの馬鹿娘が…」


「…い、いえ」


「あっ。ワイシャツ駄目になっちゃったじゃない!かえ持ってくるのでちょっとだけ待っててください。」


「あの、お構いなく…」


藍川湊人が何か言うが母はバタバタと家の方に走っていってしまった。


どうしょう。


今更だけど学校の人気者と二人きりになってしまった。


しかも彼は今上半身ハダカだし…。


「あ、の。本当にすみませんでした」


「…いや。大げさじゃ…」


「いや火傷したら大変だし」


あ、敬語忘れた。


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