テキストサイズ

もしも、君を愛せたならば

第39章 旅行

「何?どしたの?」


「終電・・・」


がっくりした私に
リョウ君は暫く黙ると
仕方なさそうに言った。


「あーそっか。

電車かー。
寒いの、平気なら送るけど?」


すると、
ロッカーの上に二つ並んだ
バイクのヘルメットを指差した。


「えっ・・・
だ、大丈夫、平気!!
タクシーで帰るし・・・」

「あ、そう?

・・・んーじゃーな。
お気を付けてー」


そう言うと、
リョウ君は奥のロッカールームに
着替えに行った。

一瞬戸惑ったのを察知されて
リョウ君はそれ以上、
何も言わなかった。


「お、お疲れ様ー!」


私は、
ドア越しにそう言って
店を出た。








ストーリーメニュー

TOPTOPへ