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もしも、君を愛せたならば

第33章 約束

和也は咳き込みながら
ガラムに火をつける。

甘い香りに包まれて
幸せな朝だった。


「風邪ひいてるのに
 タバコ吸うの?」


「んなの関係ねーの」


そう言った途端、
和也はまた咳き込んで
自分で笑っていた。


キッチンでお湯が沸いて
私はコーヒーを入れに行った。



和也は、そんな私の後ろに立って
壁にもたれながらタバコを吸う。


「夏帆ー?」


「なに?待ってねー」


「こっち向いて」


「なにー?また・・・」


そう言おうとしたら
和也はタバコを片手にキスしてきた。

初めてキスした時の事を思い出した。



「夏帆?

 目ー閉じて」


そう言われて
目を閉じる。

いつもより、
長いキスだった。


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