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もしも、君を愛せたならば

第31章 俺の失敗

「・・・ゴメン・・・シン・・


 あたしッ・・・

 どーしていいか・・・

 ・・・分かんなくてッ・・・」




亜矢は、
両手で頭を抱え込むように
小さくうずくまった。


亜矢を責めたい気持ちは
沸々と湧いてきたけれど

レイナとの事を思えば
感情的になれなかった。




「・・・俺が・・・

 電話した時も一緒だったてこと?」



亜矢は頷く。




「・・・いつからだよ」




俺の質問に
亜矢は顔をあげると
首を横に振りながら答えた。


「・・・違うよ・・・?

 その日・・・だけだよ?

 ほ、ホントだから!!!」




「・・・じゃー言うなよ・・・」



「え・・・?」





「1回ヤったぐらいでッ・・

 いちいち俺に
 言うんじゃねーよッッ!!!


 それ位、隠せよ!!!!」




俺は十分悪者なのに
自分を棚に上げて亜矢を責めた。


誰もいない公園で
俺の荒い声だけが響いた。

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