無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

１９：３０

夫は、残業だろうが
こちらが連絡しなければ
何の連絡もなしに帰ってくる。

なので、いつも
こっちから連絡する。

バッグからケータイを取り出すと

「着信あり　和也」

〝あーしまった・・・
　気づかなかったよ・・・〟

プルルルルル・・・

夫に電話をかける。
すぐに出た。

〝はい〟

低い声。
まだ仕事中とみた。

〝あのさぁ、お前はなんで
　電話に出ないの？〟

〝あーゴメン、
　遥斗が熱で・・・
　カバンに入れっぱなしで・・・〟

〝言い訳すんなよ！
　何のためのケータイだ？〟

〝・・・はいはい、
　ゴメンね。
　で、何？今日は遅くなる？〟

気を取り直した夫が答える。

〝あー、そう。
　ちょっと、英司と飲み行くから、
　夕飯いらねーから〟

〝分かった！
　先、寝てていい？〟

〝おーいいよ。じゃな。〟

〝あ、そうだ、
　遥斗が熱で・・・〟



ツー　ツー　ツー　ツー