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もしも、君を愛せたならば

第15章 はじめて




ベルトを外す音がする。

その時、
部屋が明るかったのか
暗かったのかも
思い出せない。

そして、


先輩は優しく私の脚を
ゆっくりと開くと同時に
入れてきた。



〝・・・ッ・・・


 亜矢・・・
 大丈夫?〟






体に電流が走るような
熱くて、くすぐったい、
そんな感覚だった。


〝ンっ・・・・
 

 シ・・シンッ・・・〟


ちょっと痛い・・・
そんな感覚もあったけど
それさえも愛おしく感じた。


小さく私が頷くと、

先輩は、
ゆっくりと動いた。


前髪が、
揺れるのが見える。






なんでか、
このあと、どんなだったか、

恥ずかしすぎて
ホントに覚えていない。



でも、



はじめて
本気で好きになって

キスして、
一つになって、

そんな、嬉しさに満たされて
16歳の私は幸せだと感じた。


そんな
「はじめて」だった。

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