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ガーディスト~続編~

第6章 ハロウィンの夜に(後編)

井戸から護が出てくると、その姿を見て美夏はブッと吹き出した。



「…んだよ」



「び、びしょ濡れっ…」



「お前のせいだろが」



「しかも泥だらけだし」



護の全身は、泥んこ遊びでもしたかのように泥だらけになっていた。
せっかくのスーツも台無しだ。



「…わり、風呂貸してくれ」



「いいけど、有料ね」



「はぁ!? 」



「早くしないと風邪ひいちゃうよ」



美夏はクスッと笑った。



その時、護はジャンの言葉を思い出す。



『裏庭で泣いていた』



もしかして今日も、ここで泣いていたんだろうか?



(俺は…お前に何ができる?)



護はジッと美夏を見つめた。






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