テキストサイズ

掌の浜辺

第1章 春 - story -

21.続け-1-

 「お湯!」
 「お湯?!あったかい出たし。う-ん…何だろ………あ、お湯!」
 「いやいや、それあたし言ったやつ」
 「ん-…あ!透明で!」
 「透明ね-、見えない」
 「見えない。真っ暗」
 「真っ暗…黒かな」
 「Zzz…」
 飛ばして次の人へ。
 「黒。黒糖」
 「沖縄~」
 「じゃあ、シィサァ」
 「じゃ、って何」
 笑いが起こる。
 「じゃ、置き物」
 「置き物って重いよね」
 「t」 「そんなに重いイメ-ジ?」
 「え?何て?」 「何となく、あはは」
 「トン」
 「ああ。重さの単位?」
 「うん」
 「じゃ、単位です」
 「単位…数学っぽくてやだ」
 「数学?わ、難しいイメ-ジ」
 「難しい???って…何もないよ。え-?…難しい、難しい……」
 考えているとき、ふと思いついた
 「やる気が出ない。あ、つながる。はい」
 「やる気が出ない、中だるみ」
 「中だるみって学校でよく聞くよね」
 「学校つまんな-い」
 「勉強も」
 「勉強嫌い」
 「嫌いかぁ。納豆やだな」
 「ねばねばが?」
 「ま-ね」
 「ねばねば…おくらも、ねばりあるっ」
 「おくらって、あの緑の?」
 「うん。れんこんみたいに空洞あいたのだよ」
 「おいしいよね」
 「うん。あっ、隣にマイクとボ-ル」
 「はい」
 「で、キ-ワ-ドは何ですか?すいません」
 「おくら?」
 「緑です」
 「緑ですね。ありがとうございます。えっと自然」
 「森」
 「木」
 「紙」
 「え?そこで紙?」
 「何が悪い」
 「いや別に悪くないけど」
 「紙」
 「はい、白い」
 「雪で」
 「雪が降る季節だから…冬!」
 「あ-、何か寒くなってきた。冬、寒い」
 「寒いはふるえる」
 「ふるえる。振動」
 「マナ-モ-ド。振動するから」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ