
俺はもう、
第3章 *宣戦布告..
「ん、わかった。」
明らか不機嫌そうな顔で私の上から降りると、すぐに携帯を手に取り玄関から飛び出した。
「もしもしっ!パパ!?私今友達といて・・その、」
電話に出るのが少しでも遅くなると、しつこく理由を聞いてくるパパに自分から言い訳を話す。
《友達と取り込み中だった?》
パパじゃない声に一瞬戸惑い、すぐに安堵に変わった。
「優・・・?」
《相変わらず、番号見ずに出てんのかよ。》
そんな嫌味も今は愛しくて涙が出そうになる。
「優っ・・・」
《なに?泣いてんの?》
「泣いてないっ・・!」
《いざとなったら怖気付いたな?》
優は口に出さなくてもわかってくれる。
不思議と気持ちを読んでくれる。
「私やっぱり・・・っ」
「今どこ?」
「河野くん家・・・」
「荷物持って出て来い。迎えに行く。」
やっぱり私、優がいなきゃダメかも。
