
俺はもう、
第3章 *宣戦布告..
「あっ、玲奈どこ行ってたのー?」
「ちょっと気持ち悪くなっちゃって・・・
廊下で休んでたの。ごめんね。」
「桐谷くん知らない?」
「優ならもう戻ってくるよ。
玲奈ちゃん一緒にいたんだもんね?」
河野くんの言葉に夢ちゃんの表情が一変する。
敵対心むき出しで睨みつけられて、私は夢ちゃんを見れなかった。
「・・あ、戻ってきた。」
「あっ!桐谷くん!
玲奈と一緒だったの?どうして?」
夢の言葉に優が咄嗟に玲奈を見たが、玲奈は気まずそうに俯いたまま。
講義後の教室内は賑わってて人の通りも多い。
「夢ちゃん、優は玲奈ちゃんのこと看病してただけだから。そんな目くじら立てて怒るようなことは何もないよ。」
河野くんのことも睨みつけた後、潤んだ瞳で優を見た。
「ほんとに?
玲奈のこと気になってるとかじゃない?」
「気になる?俺が?
有り得ねーだろ。」
あまりにもハッキリ否定した優を玲奈は唖然と見る。
そこまでハッキリ言うことないのに・・・
「飯行こーぜ。」
河野くんの言葉で講堂を出る私たち。
正直この状態で行きたくなかった。
