
俺はもう、
第3章 *宣戦布告..
「玲奈ちゃん・・・?」
「河野くん・・・!!」
声がして顔を上げると気まずそうな表情を浮かべて、玲奈と優の顔を交互に見つめる翔太と目が合った。
「二人で何してんの・・・?」
「え、いや、」
「いつからそんな仲良くなったの?」
「仲良くなんて、ない・・・」
「二人で話してたんだろ?
飲み物まで持ってるし。そんな長い時間話してたわけ?」
「違っ「翔太、八つ当たりすんな。」
「は?」
「好きな女を頭ごなしに怒ってどうすんだよ。
好きなら信じろ。キレてぇなら俺を殴れ。」
「かっこつけてんじゃねーよ。」
「あの教室で気分悪くしたから休ませてただけだし。
なんか冷たいもん飲ませば少しは良くなるかと思ったんだよ。勘違いさせたならわりぃ。」
「・・・・・」
優の言葉に黙ってしまった河野くん。
「・・・玲奈ちゃん、行こ。」
私は河野くんに手を引かれ、教室に戻ろうと促された。
歩きながら後ろを振り向くと、こっちを向くなと言わんばかりに優は首を横に振る。
玲奈はそのまま翔太について歩いた。
