
RAIN
第4章 再会《翔side》
俺が足を止めたことで、駿平は俺へと向かい合い、俺の表情をうかがおうとしていた。
「……もしかして図星か?」
軽い溜め息と共に吐いた駿平の態度に、俺は何も言い返せなかった。
「お前わかりやすいんだよ。すぐ顔に出るからな。……ま、さしずめはじめての恋にどうしていいか戸惑っているってところか?」
いつからこいつは恋愛のカウンセラーになったんだ?
俺は駿平を怪訝な表情で見返すしか出来なかった。
そんな俺の反応に駿平は悪戯っぽく笑う。
「お前が恋するなんて天地がひっくり返りそうだよ。だけど安心した。お前も人並みに恋愛感情があったことに」
駿平の言葉が冷たかった俺の心をわずかに溶かしてくれるような気がしていた。
「それで何をおそれてるんだよ?」
駿平の口から出る言葉は、ますます核心についてくる。
先ほどから何も言えず、ただ閉口するだけだ。
「嫌われることか?」
その言葉が俺を恐怖にと陥れる。
「相手に自分の気持ちを伝えて、相手がそれを拒むかもしれないという恐怖か?」
駿平の放つ言葉はまるで俺を追いやり、蝕まれていくようだ。
「……だけどさ、何も伝えないで諦め、ずっとその後悔で雁字搦めになる恐怖より、すっぱり嫌われた方がいいと俺は思うけどな」
気のせいだろうか? 俺に向かって放っている説教というより、自分自身に言い聞かせているような気がするのは。
「なーんてな! 俺も人のこと言えないけどな」
「お前……」
頭をしわくちゃとかきむしる駿平を見て、駿平もまた恋に悩んでいるのだとうっすらと感じた。
「……もしかして図星か?」
軽い溜め息と共に吐いた駿平の態度に、俺は何も言い返せなかった。
「お前わかりやすいんだよ。すぐ顔に出るからな。……ま、さしずめはじめての恋にどうしていいか戸惑っているってところか?」
いつからこいつは恋愛のカウンセラーになったんだ?
俺は駿平を怪訝な表情で見返すしか出来なかった。
そんな俺の反応に駿平は悪戯っぽく笑う。
「お前が恋するなんて天地がひっくり返りそうだよ。だけど安心した。お前も人並みに恋愛感情があったことに」
駿平の言葉が冷たかった俺の心をわずかに溶かしてくれるような気がしていた。
「それで何をおそれてるんだよ?」
駿平の口から出る言葉は、ますます核心についてくる。
先ほどから何も言えず、ただ閉口するだけだ。
「嫌われることか?」
その言葉が俺を恐怖にと陥れる。
「相手に自分の気持ちを伝えて、相手がそれを拒むかもしれないという恐怖か?」
駿平の放つ言葉はまるで俺を追いやり、蝕まれていくようだ。
「……だけどさ、何も伝えないで諦め、ずっとその後悔で雁字搦めになる恐怖より、すっぱり嫌われた方がいいと俺は思うけどな」
気のせいだろうか? 俺に向かって放っている説教というより、自分自身に言い聞かせているような気がするのは。
「なーんてな! 俺も人のこと言えないけどな」
「お前……」
頭をしわくちゃとかきむしる駿平を見て、駿平もまた恋に悩んでいるのだとうっすらと感じた。
