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ブルースカイ

第10章 恵(中)

「ええやん。たまにはわがまま聞いてや。」





「しゃーないな。ほな、頼むわ。」





椅子に座ると、いきなり頭からお湯をかけられる。





ペッ。口に入ったわ。





「恵、いきなりか、ガボガボ。」





途中で再度頭からお湯をかけられる。





ケホッケホッ。完全鼻と口に入ったわ。





髪をかき上げて、立ち上がる。





「ちょい待ち。いきなりかけなや。しかも、話の最中やから、鼻と口に入ったやんけ。」






「コントみたいやん♪」





「ドリフターズかい!ベタすぎるコントやわ。」





「今度はちゃんとやるから、座ってや。」





俺は渋々椅子に座る。





「シャンプーつけるで。」





「頼むわ。」





恵が髪を洗い始める。





「わしがこんな体なばっかりに、お前には苦労かけてすまねぇな。」





「アハハ、どこの時代劇やねん。」





「ふと浮かんだボケや、気にせんといて。」





「ほんま聡とおると退屈せんわ。」

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