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ブルースカイ

第10章 恵(中)

そう言いながら、ちょっと涙目。まるで、初めてタバコ吸った中学生やな、強がりも見え見えやわ。



でも、あえて涙目にはツッコまないんが、大人のマナー。ってか、涙関係はツッコむと墓穴掘りそうやし。



「アホ、強がりな。軽い咳してるやんけ。」



「さっきの後遺症や。」



「そうなんか?それならええけど。」



無理矢理っぽいけど、ほっとこ。



俺はタバコの火を消すと、恵の髪を撫でる。



恵は髪を撫でられながら、タバコと悪戦苦闘しているように見えた。



俺は苦笑した。恵はタバコの火を消すと、俺の方を向く。



そして、唇と唇の優しいキス。



「人生ゲーム止めて、続きしよ。」



俺はふと、最初の彼女を思い出す。『続きしよ』か。今思うと変な出会いやな。俺は苦笑する。

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