テキストサイズ

contract

第16章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 1

切れ気味に腕を振る。漸く均さんの手が離れる。

「だって面倒なんだよ」

何なのこのマイペース男は!!

「やっぱり短気だな」

「もう知らない」

聞かなかった、見なかった、知らなかった、部屋に入らなかった!!という事で無視無視ッ。

踵を返すが、パタンッと目の前で無情に閉まるドア。そしてドアの前に立ち図る・・・均さん。まるで敵キャラ!?

「おい待て。ちゃんと斎の了承は取ってあるぞ?」

「はぁ!? 私に拒否権はッ?」

「んなもん、ない」

斎も勝手に何、了承してるのっ!?

「斎が良いってなら、良いに決まってんだろ?」

「私はイヤ。そこ退いて」

睨むけど・・・。

「いいのか?」

飄々としたまま、ニヤリと人の悪い笑み。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ