
NO VOICE LOVE
第1章 はじまりは、すぐそこに
未夢は旭の言葉に大きく頷く。
そんな未夢と旭の姿を
少し離れた所から見ていたのは
和也、孝太、咲良の3人。
「旭ってあんな可愛い彼女いたっけ…」
信じられない、という様子で
開いた口を塞がない孝太。
「孝太、口開いてんぞ」
「だって和也…
お前知ってたの?」
「いや、知らなかったけど。
でもまあ彼女じゃねえだろ、多分」
お前はどう思う?と
隣でベースの手入れをする咲良に
問いかける。
「さあね」
和也の問いかけを軽く受け流し、
手入れを続ける咲良。
