
眠れぬ王子と猫な僕
第13章 哀しみの連鎖
「その、架神さんと愁さんはどういう関係何ですか?」
「親同士が古い親友でねぇ
小さい頃からの知り合い♪」
「あの、愁さんの親って……」
「あ、知らない?二人とも俳優だよぉ
架神茉城(カガミマシロ)はまつくんのお母さんで俳優だしね」
「そうなんですか……ごめんなさい」
「俺がテレビを見せてないからな。今度見てみるか?」
「うん♪ありがとう…」
「因みに。冷のお父さんは財務大臣だし♪」
「愁、余計なこというな」
「みんなすごい人達なんですね……」
「気にすることないよぉ♪
妖巳だって凄いじゃん」
「僕なんて……っ」
「あの瑛兎に気に入られてんだ。普通ならあり得ないよ」
「気に入ったんじゃない。愛してるんだよ」
瑛兎さんは僕の頭に柔らかく口付けた。
「お待たせしました〜。どうぞ」
そこでちょうど店員さんがきた。
「おいしそうですね♪」
蜂蜜の甘い香りが鼻に届く。
「ゆっくり食べていいからな」
「うん。…愁さん、架神さんはどんな人ですか??」
「どんなって、見た目のこと?」
愁さんの問いにコクンと頷く。
「んと、背は175cmくらいで色白で
目がこう、キリッとしてるかなぁ♪綺麗な女の人みたいだよ?お母さんにそっくり」
「そうなんですね。僕なんか、相手にされるのかなぁ………」
そう呟きながらワッフルを一口、パクリと食べる。
「心配ないってぇ♪」
