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これが私の仕事

第4章 第三夜

私『では、いろいろ聞きたいことは有ります。よろしいですか??』
蓮「僕の負けだ。何を聞きたい??」
私『流歌の死因は??』
蓮「病死だ。」
私『でしょうね。それでから入れ替わったのですか??』
蓮「いや、入れ替わったのは高校時代だよ。蘭があまりにも病弱すぎて、親父が蘭には家を継げないと考えたから、僕が蘭と入れ替わった。僕はずっと、蘭になりたかった。だから蘭が死んだときは最初は喜んだよ。最低な弟だろ??でも力はあったから、死んでからは死に神長になれたんだよね。」
自嘲気味に言う。この癖は、生きている時からか。
私『流歌を呼びますか??』
蓮「いや、まだいい。最後の記憶が戻ったときかな。」
私『わかりました。では、最後のを探してきます。流歌。行くよ。』
流「了解っす。」
流歌と供にマンションを出る。流歌は蓮さんに対して、どのような気持ちを抱えているのだろうか。
聞きたいが…躊躇うなぁ…
流「俺は、蓮の事を羨ましいって思ってました。多分、姉さんも気づいていますでしょうが、俺が兄で蓮が弟です。俺は死んでからずっと蓮を観てました。蓮は俺になりたかったみたいですが、俺は蓮になりたかった。俺は身体が弱く友達と遊んだことが無いんですよ。だから、身体の丈夫な蓮になりたかったんです。まぁ、俺は頭が良い分親父には期待されていましたが。俺ん家て医者なんすよね。だから、俺に継がせたかったみたいですがね。大学の時に死んじゃいまして。俺が死んでからは蓮が俺の代わりを務めようとしてくれたんですがね。まぁ元が違うんで無理みたいでしたね…」私の視線に気づいたのか、流歌は話してくれた。
私『そっか…じゃ、尚更浄化してあげないとね。』
私はなにも言えない。浄化が仕事だ。
私『さて、最後の記憶を探しますか。』
流歌と歩き出す。どこにあるのやら。

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