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お題小説第4弾「次の夏に、また会いましょう」

第2章 手紙

☆☆☆
「ええっ!
 それで、蒼真、一人で来たの!?
 これに乗って?」

純がいつもの神社の鳥居の前に止めた僕の愛車を見て、
感嘆の声を上げた。

一応ロードバイクだが、
それほど高性能というわけではない。

にも関わらず、純はあちこち触って、
すごいすごいと繰り返した。

「蒼真はすごいね。
 身体強いんだね〜」
「まあな、男だかんな」

祖父母の家にひとりで行くと言った僕を、母親は止めようとした。
しかし、父親が支援してくれたのだ。

『男の子はそれくらい冒険心がないといかん』
そして、本当はママチャリで行く予定だったのに、
ロードバイクやらなんやら、装備一式を買ってくれたのだった。

とても、意外なことだった。
でも、ありがたかった。

お陰で、今年もこうして純に会うことができたからだ。

初めて会ったときにも日本人形のようだと思った純は、
高校生の今もその美しさは変わらなかった。

いや、むしろ磨きが掛かったと言ってもいい。

黒くつややかなセミロングの髪、
大きい二重の瞳、
相変わらずの透けるような肌が、
白のワンピースにとても良く映えていた。

うっすら化粧をしているのかもしれない。
頬がピンク色で、唇に朱が差していた。

僕たちはおしゃべりをしながら、ゆっくり、ゆっくりと
神社の近くのあぜ道を散歩する。

ミンミンとセミが煩く鳴いている。
純はきれいな日傘を差して、
僕は自転車を引きながら、
日陰を探して、ゆっくり、ゆっくりと歩いていた。

バス停を通り過ぎようとしたとき、
純が足を止めた。

視線の先には掲示板があり、
そこには近くにあるもっと大きな神社の例大祭、
いわゆる夏祭りのチラシが貼ってあった。

今週の土曜日にあるようだ。

屋台が出たり、神楽があったりする。
そして、小さいながら花火もあるようだった。

純が、それをじっと眺めていた。
行きたいの…かな?

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