お前らめんどくせえから結婚しろ
第2章 勘違いして逃げる女と勘違いされても仕方のない言動を取る男
「ハァ、ハァ、ハァ、怖っ、ケッホ、ハァ、ハァ、フゥ、フゥ」
「大丈夫?」
「さわ、んな、こわぁい、ハァ、ハァ、ハァ、フゥ、フゥ、ハァ。」
「怖い?」
「め、するど、くて。」
「ああ.....ごめん。気にしないで。吐き気は?」
「なぁ、い、ふぅ、ハァ、ハァ、フゥ、後、一人、にして、かえっ、て。」
「超心配だから無理。」
「じゃあ、ちょっと、はなし、かけ、ないで、フゥ、ハァ、ハァ、ハァ。」
それから黒瀬は那奈の言う通り、彼女の呼吸が整うまで待ったのだった。正確には20分だ。
本当にただ「心配」だったのだろう。
それはそうだ。「復讐相手」が息切れしている。しかも「自分のせいで」となった場合、丁寧に20分も待つ必要性は無い。
そもそも復讐ならば、酸欠による口付けで窒息死なんていうお粗末な事はしない。自分が関わった形跡を死体に残して何の意味があるというのだ。
じゃあ黒瀬は何の為に那奈に付き纏っているのか?と聞かれれば、ご想像の通り、その「逆」なのだろう。決して言葉にはしていないし、狂気的だが多分そうなのだ。
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