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HEAVEN~時を超えて~

第8章 記憶の彼方の契り

『・・・・』


ヴー…ヴー・・・



手が離せずに籠っている時間に
僕の胸ポケットのスマホがけたたましく震え続ける



『・・・(苦笑)』



真・・・今日は動けないって言ったじゃないか


なんて
頬を緩めながら苦笑いして少し席を外して

買い物の用事か?
寂しくなって早く帰って来て?なんて話かな?

勝手に可愛い要件を想像して電話に出る



『~・・・マコト?』


『ぁ・・・カイキ・・・今・・・』





『クス…マコト、、少しなら電話できるよ。どうしたの?』





『おなか・・・急に張ってきちゃって・・・・』



穏やかでない要件だった




『フゥ・・・病院電話した?・・急いで戻るから、連絡だけ入れておいて?』




真の口調がどこかおっとりして感じられて
僕は悠長な返事をしていた



『ぅ・・・ん、、、』



『マコト?』




『なんか・・・たまにだけど・・・おなか、、、痛い』




『え?・・』



その一言で僕は途端に動揺した



『・・・』



真の声が途切れる



『マコト?!・・・聞こえる?

いつから?!・・・・・マコト!?』



『いち…時間、、、くらい前・・・かな・・・』



『なんでもっと早く言わないの?!…状況わかってるよねマコト!?』


『ぅ・・・』



正確に言えば、、真はスマホをいじる習慣もなくなっていて
おなかを抱えてうずくまりながら、手元にないスマホをしばらく探したようなんだ


僕のせいだ
また僕の失態だ



真の声色がまだ穏やかだったから
僕は頭で諸々整理して動き出すことが出来ていた




『カイキ・・・あと・・・・なんか、、さっき…

お水、、、出ちゃった・・・・』





『・・・・・』


それを聞くまでは

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