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HEAVEN~時を超えて~

第8章 記憶の彼方の契り

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『姫様、こちらにいらしたのですか』


『・・・』



『今宵は冷えます、お体に障りますよ…』



『夜の暗闇は長く…心が荒むの』




『殿は少々お厳しい方ゆえに

ふふ、、では…笛の音で月明りを眺めて休まれては』




『誰も・・・私の心などわかってくれない

貴方とて・・・同じではないですか』



『姫・・』



『我の身も、心も‥国やお家の道具ではない

我は・・・操り人形ではない…

我は…我の想う者を…慈しみ…共に生きたい

私は・・・・・ひとりの人間だ・・・』





『貴女は・・・・崇高で気高い

小さな国や箱の中より…伸びやかな世界がお似合いです

貴女は、貴女の心が満ちる場で生きる

その想い・・・必ず遂げられると良いでしょう』




『貴方・・』




『貴女が…いつでも貴女らしく

美しく・・・心より喜びを抱いて生きる事が私の望みです』





『なぜ…貴方だけが・・・そう言うの…誰も・・・』




『我が身は…心は・・・貴女のために在ります』




『・・・・・』




『なれどそれは険しき道のり・・・

御身に危機迫らば…必ずや、お護りします』




『・・・』




『約束です』






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