
「好きです。付き合ってください」
第1章 好きです、付き合ってください
彼らは、店内の端の四人席で、向かい合って勉強していた。
机の上には、ジュースのカップと、問題集と、ノート。
視線をノートに向けたまま、女の子がぼやいた。
「なんかさー、モテたい。モテて、誰かから告白とかされたい」
「好きです。付き合ってください」
ぼやきを拾ってすぐに応えたのは男の子。
こちらも視線はノートに向いたまま。
しかし、聞こえなかったのか、それには応えず女の子は続ける。
「誰かと付き合いたいわけじゃないんだけど、モテるとか、告白される、ってそれだけで自己肯定感高まりそうじゃん?だから」
「好きです。付き合ってください」
女の子の発言はまだ何か続きがありそうだったが、被せるようにもう一度告白していた。目線は、今度は彼女のほうを向いていた。
「え。無理です♪」
「俺も無理です♪」
「えぇー。なんそれー」
彼女は笑っていた。彼も笑っていた。
机の上には、ジュースのカップと、問題集と、ノート。
視線をノートに向けたまま、女の子がぼやいた。
「なんかさー、モテたい。モテて、誰かから告白とかされたい」
「好きです。付き合ってください」
ぼやきを拾ってすぐに応えたのは男の子。
こちらも視線はノートに向いたまま。
しかし、聞こえなかったのか、それには応えず女の子は続ける。
「誰かと付き合いたいわけじゃないんだけど、モテるとか、告白される、ってそれだけで自己肯定感高まりそうじゃん?だから」
「好きです。付き合ってください」
女の子の発言はまだ何か続きがありそうだったが、被せるようにもう一度告白していた。目線は、今度は彼女のほうを向いていた。
「え。無理です♪」
「俺も無理です♪」
「えぇー。なんそれー」
彼女は笑っていた。彼も笑っていた。
