
微熱に疼く慕情
第11章 【普遍的な真理】
夜が明けるまで抱かれたい
そんな願いを叶えてくれる
ねぇ、何でまだ勃ってるの?
好きだよ、でももう壊さないで
体力もっとつけなきゃって思う
ぐったり疲れて眠る黒崎さんを横目に散乱した服を拾う
そのままにしてごめんね
目が覚めたら居ない私に腹を立てるだろうね
帰らせないって言われたけどこうして私は帰る
タクシーで帰ってシャワーを浴びて自分のベッドにイン
仮眠を取っていると電話が掛かってくる
休みの日は朝からビデオ通話してくるのわかってるから、ギリギリだったけど間に合った
シャワーした後にそのまま寝ちゃった感を出す
電話が終わったら爆睡だ
お昼前には先輩がやって来てばっちりメイクで
「ランチ行こー!」って元気な彼女を演じている
夜までデートしてまた私の家に一緒に帰る
離れたくないから同棲したいってまだ言ってくるのを回避するのが大変
半同棲してるから良いじゃん
先輩の周りも結婚する人が増えてきてるみたい
所帯を持つのがそんなに偉いの?
出世しやすいとか?古い考えじゃない?
私たちはさ、そういう流れに惑わされる関係じゃないでしょ?
子供が欲しいとかなら私は叶えてあげれないよ
また重い話する?
今日はやめておこう、体力ないし
お盆や有給消化での連休は実家に呼ぼうとしてくるから萎える
会ってくれるだけで良いって言うけどさ
その歳で会うってやっぱり結婚を意識してるだろうし
結婚はしませんって言うのもその場の空気に耐えれる自信ないし
周りから固めようって作戦なら尚更乗り気がしない
正直、まだ遊びたい、自由で居たい
そろそろ樹くんどうかな?って思ってる彼女だよ?
やめときなよ
なんて、最低な事を考えてるけど、実際は
やっぱり先輩も好きだから甘い声出してイチャイチャしてる
セックスに持ち込んで話し合いを避けてる
後回しに出来ない時がいずれ来るだろうけどね……
