
微熱に疼く慕情
第10章 【囚われない愛と持続的な関係】
「じゃあ……どっかでご飯食べて解散しよっか?」
「車、置きに行きませんか?」
「え…?」
「僕は、今日、飲みたい気分です、一華さんと」
「あぁ……」
「ダメですか?」
少し考えるフリをして不安にさせちゃっても良い?
なんてね
「良いの?私、結構、酒豪だけど?健康気にかけてくれてるからさ、いつも」
「え、そんな無茶な飲み方はしないでしょ?」
「さぁ〜?わかんないよ〜?」
「その時は僕が止めますから」
「え、でもさ、旺志郎くん、めちゃお酒弱いじゃん、絶対先に潰れちゃうでしょ?」
この前もそうだった
すぐホワワンとしてかなり甘えん坊だったよ?
そうなったら私がかなりヤバいんだけど
理性ギリギリで保ってる事なんかわかっちゃいないんだろうね
「今日は酔いません」
「え、何の自信?アハハ」
「だからお願い、一華さん」
助手席で手を合わせられても……参ったな
「じゃあ、条件があります」
「はい」
「一つ、旺志郎くんの家の近くでお店探します……二つ、絶対に飲み過ぎない事、家に帰れないくらい酔い潰れないように……あと最後に、遅くても23時には私はタクシーで帰るけどこの条件飲める?」
「はい」
「よし、じゃあお店探して」
「は、はい!」
目的地を変更、まずは私の家に車を置きに行く
家、教える事になるか
まぁ、それは追々何とかなるでしょう
あ、まさか、それ目的だったりする?
だとしたら、かなりやり手じゃん?
計算してそうなったとしたら……あぁ、やめやめ
いずれ教えちゃうかも…だったし
あぁ、でも、急に来られたらマズいか…?
という訳で、家からそう遠くはない場所のコインパーキングに停めた
会社の帰りにでも寄って帰れば良いかって考えてた
