
微熱に疼く慕情
第10章 【囚われない愛と持続的な関係】
「2回目、だね」
「はい、元気…でしたか?」
「うん、元気だよ、旺志郎くんも元気そうだね」
「昨日までは、死んでましたけど」
「え?そうなの?お仕事忙しかった?」
「はい、目まぐるしかったです……でも、今日を糧に頑張って乗り切りました」
「んふふ、偉いね、じゃあ、行こうか」
今日はドライブデート、助手席にキミを乗せて海沿いをドライブしようかなって
ほら、シートベルト着けてね
顔が近いから固まっちゃった?
キスされると思ったかな?
いきなりはしないよ
エヘヘって笑う
緊張しないで、でも、ドキドキはしてて
風もあるから海辺には行かないけどドライブするだけでも海来たーってなるのは私だけかな?
海を見るのは好き
でも泳ぐのは苦手なの
砂浜でイチャイチャも無理
潮風がベトベトしてくるんだもん
「へぇ〜意外」って旺志郎くんにも言われちゃった
凄いアクティブに見られる
実は苦手な事もたくさんあるの
だって、海行こー!って言ったけど
ラベンダーのサマーニットに白の花柄スカートだよ?
一目惚れして買ったフロッキーフレアスカート
気温も高いし、涼しくてゆっくり出来るところが良いよね
旺志郎くんも白のTシャツにダボッとしたパンツで、カジュアルだけどお洒落に着こなすよね
顔が格好良いから何でも似合うとか最強じゃん
良い刺激を与えてもらってる
途中でレストランに着いて降りようとしたら「待って」とリュックから日傘出して運転席まで回ってきた
運転中もアームカバーしてるから?
紫外線対策までしてくれてキュンとしちゃった
「ありがと」と言って一緒に傘の中に入る
傘を持つ腕に腕を絡ませて日陰まで
傘の下で照れてるキミがもうすでに愛おしいよ
