
マッチ売りの少女と死神さん
第3章 1月1日…死神さんに注がれています
「ああ、せっかくしてる時にごめんねえ。 あんまりおかしくってさあ…グググ」
「………何がそんなにおかしいんですか」
「いやさ。 君の両親もふしだらなことをして君を作ったんだよねえ」
「……それ、はっ…結婚をして子供を作るための神聖な行為だわ」
「ふうん…じゃあ結婚しようか」
「え」
「グフッ!」
と、またホーリーが気味悪く噴き出すので、しまいに馬鹿にされてるような気分になったサラは憮然として口をつぐんだ。
「ふふふ…僕、愛してるって言わなかったっけ? これってふしだらなこと?」
寝ぼてたわけじゃないのかしら。
それでも昨日今日会って、突然そんなことを言われても反応のしようがない。 サラは困り顔で黙りこくっていた。
「それにさあ。 おまんこグチョグチョにして僕を締め付けてる最中に言うことじゃないよねえええ?」
「……っ!!」
先ほどまでの自らの痴態を思い起こしてしまい、サラが耳まで真っ赤にして目に涙を溜めた。
俯いて無言でいるとふいに抱きしめられる。
サラは慌てて離れようとするが、逆に強く引き寄せられてしまう。
「ちょ、あのホーリーさん!?」
焦る少女に構わず、ホーリーは耳元で囁いた。
「好きだよ」
その言葉を聞いた途端、心臓が跳ねる。
「えっ!? あ……」
動揺するサラを見て、クスクスと笑いながら、ホーリーがそのまま唇を重ねてきた。
「んっ……」
舌が触れてくる感覚に背筋がゾクゾクする。
緩く触れた唇をくすぐっているようだ。
つんとぶつかる彼の高い鼻。 で、目を閉じている彼をまじまじ見ると、ホーリーはどちらかというと垂れ目らしい。
(……こ、これ、気持ち…いい……?)
ふと、またそんなことを考えてしまい、否定するように再び心の中で首を横に振る。
そんなサラを盗み見たホーリーはもう一度クスリと笑うと、体を起こして立ち上がった。
「面白くて萎えちゃったなあ。 そろそろ朝食の時間だねえ。 せっかくのニューイヤーだし…下に食堂があるよお。 行ってみようか?」
そう言われて時計を見ると、確かにいい時間になっていた。
「は、はい………」
サラも頷いて起き上がり、彼についてのろのろと着替えを始めたのだった。
