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【参加型小説】尾仁牙島

第3章 自己紹介タイム

「さあ、次に自己紹介をしてくださる方は……はい、そこの一番後ろに座っている、白いスウェットのあなた!」


 武藤は一番後ろに座っている、太っている男を指名した。男はビクッとすると、そっとハゲた頭だけを座席から出した。


「あ……相羽 隼斗(あいば はやと)です……。よろしく……」

「相羽さん? みんなに見えるように、立って挨拶してくれますか?」

「……」


 相羽は渋々立ち上がる。途端にみんなの視線が突き刺さった。


「あ……あの……」


 隼人は思う。きっと今誰もが自分を見て「チビ、デブ、ハゲ」だと思っているに違いないと。今まで紹介された男二人はイケメンだったのに、なぜ「チビ、デブ、ハゲ」がここにいるんだと。誰がお前と恋愛するかよと、女たちの落胆の声が聞こえてきそうだ。


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