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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

 しかし鬼藤らはなかなかその場を離れようとしなかった。酒を持ってきてどんちゃん騒ぎをしたかと思えば、恋活メンバーに絡み始めた。


「嬢ちゃん、知ってるかぁ? この島はな、空から見るとハートの形してんだよ。去年取材しに来た編集者が"どろ〜ん"ってやつで撮って教えてくれてよぉ」

「知ってるわ。ハートの形をしたパワースポットなのよね」


 めきゆの隣に座る島民Aがニヤニヤしながら、めきゆに話しかけた。


「俺としてはハートというより、尻に見えたんだがなぁ〜。ちょうど尻の穴の部分に洞窟があるからよ、入れば肛門体験ができるぜぇ〜」

「……」


 島民Aはゲラゲラ笑った。
 それをめきゆの隣で聞いていたユウは無言で立ち上がると、ジュラルミンアタッシュケースからペンチを取り出した。


「良かったら、あなたの内蔵を肛門から引き抜きましょうか?」

「それは名案ね」


 島民Aの酔いは一気に冷めた。


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