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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

「小夏ちゃん、アタシ追加料理作ってくるから、ここよろしくね!」

「あっ、はい!」


 と返事はしたものの、小夏はキョロキョロと柚里の姿を探していた。


(居ない……。勇治さんも居ない)


 ということは、二人で武藤さんの部屋に行ってしまったのだと思われる。


「はあ……」


 小夏は大きなため息を吐いた。
 

(これが恋というやつか……)


 ふわふわして地に足がつかない感じになったかと思えば、突然崖から突き落とされる。まるでジェットコースターだ。


(いやいや、柚里さんは武藤さんのことが心配なだけだ。彼女は優しいから……)


 小夏は気を取り直して、柚里と勇治と武藤の分を小皿に取り分け始めた。


(デザートは人数分しかないから、村長たちが居なくなったら出そう)






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