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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

「みんな、お待たせ! ジビエ料理ができたわよぉ〜!」


 最後のお皿をテーブルに置いて、レシピェールは席に座るみんなの顔を見渡した。 
 売店に行ったユウも、役場に行った月と隼斗も戻ってきている。しかし武藤の姿はなかった。


「ごめん、武藤さんはまだ目を覚まさないんだ。冷めるから、みんな先に食べていてくれ」

「待って、勇治さん! 疲れたでしょ? 私交代するから、先に食べてていいよ」


 柚里が席を立って、みんなに報告しにきた勇治に駆け寄る。


「いや、それは……」

「おやおや、いい匂いがしますなぁ」


 その時、後ろから鬼藤の声がした。


「これはこれは……。猪の肉でこんなご馳走が作れるとは、わしも食べてみたいですなぁ」


 鬼藤はテーブルに並ぶ料理を見て舌舐めずりをする。気付けば他の島民たちも覗きに来ていた。


「良かったら村長さんも、他の方々もどうぞ〜!」


 レシピェールが声をかけると、島民たちがぞろぞろと食堂の中に入ってきた。



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