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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

「よし、あとは冷蔵庫で冷やすだけ」


 一時間前、売店から戻ってきた小夏がキッチンの隅で何かを作っていた。


「小夏さん、食後のデザート楽しみにしてますね」


 柚里は小夏にそう声をかけて、出来上がった料理を食堂に運んでいく。その後にシェリーも続いた。


 小夏はレシピェールの料理を見て、自分の作ったデザートはみんなに喜んでもらえるか少し不安になった。


「もう少し時間あればな……」


 ボソッと呟く小夏にレシピェールが気付く。


「いいんじゃない、料理は気持ちだもの。きっとあの子、喜んでくれるわよ」

「……そうですね」


 小夏はレシピェールにはバレバレだったかと鼻の頭を掻いた。
 みんなのために作ったのに、正直柚里にガッカリされたくないと思ってしまった。




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