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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

「……」


 月は不安な表情で隼斗を見る。
 確かに隼斗がいれば、色々動きやすいかもしれない。


「……わかりました。隼斗さん、よろしくお願いします」

「任せてください!」


 隼斗はやっと月と二人きりで出かけられることに喜んだ。フォローしてくれためきゆに感謝する。


「じゃあ、私は食卓の準備をするけど、千代はどうする?」

「あたしも手伝うよ。重たい物は持てないけど、食器並べるくらいならできるから」


 めきゆと千代、柚里とシェリーは宿の中にある食堂へと歩き出した。


 彼女たちのそんな様子を、鬼のお面を被った村の男たちが柱の影からじっと見つめる。


「やっぱ都会の女たちは、ええ身体しとるなぁ」

「何言ってんだ、お前。まさか、あの子たちに手ぇ出すとか考えてへんやろな?」

「祭りが終わるまでは大人しくしとるよ。でも見るだけならええやろ?」


 男はハアハアと鼻息を荒くした。



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